絶滅危惧種「ヒョウモンモドキ」/保護活動20年 着実に前へ

2021.07.19

絶滅危惧種のチヨウ「ヒョウモンモドキ」の保護活動が三原市大和町で20年以上続けられています。本州各地に生息していましたが、今

ヒョウモンモドキの生息地を観察する児童

は同市と世羅町の一部で生息が確認されている希少種。住民主体で活動に取り組み、ヒョウモンモドキ保護の会やJA広島中央大和グリーンセンターも連携して生息環境の維持で国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しています。
ヒョウモンモドキは、環境省の絶滅危惧ⅠA類や、国内希少野生動植物種に指定されています。幼虫の餌となるキセルアザミや、成虫の吸蜜花であるノアザミなどの植物が生える草地に生息します。しかし、道路建設や耕作放棄田の増加、圃場整備などで生息地が急速に減少しました。
大和町では貴重な生息地を守るため、住民で構成する里山の会などが休耕田や里山を整備。湿地に復元して産卵場所周辺の草を刈って手入れしています。産卵期の6月は、ノアザミをバケツに入れて生息地に設置し、3日おきに取り換えた結果、保護の会が観測した成虫だけでも2020年3頭でしたが、2021年6月は7頭に増加しました。
7月1日には、貴重な里山を次世代に伝えるため、同市立大和小学校4年生36人を初めて生息地に招きました。教育活動にはJAも協力。保護活動の中心メンバーの一人、岩見潤治さんが、湿地に住む希少な生き物を紹介しました。
里山の会の藤原武徳事務局長は「ヒョウモンモドキが守られれば、周辺の自然環境も保護できる。地道な活動を続けていきたい」と話します。