露地ナス ナノバブルかん水/電源不要 酸素たっぷり

2019.07.16
太陽光パネルで発電するナノバブル発生装置の操作を確かめる沖川さん(左)と営農指導員

農業用倉庫やガレージなどを手掛けるカクイチは、電源のない露地で使える太陽光発電式のナノバブルかん水システムを開発しました。装置で微細な気泡を含んだ水を作り、畝に敷いた点滴チューブで自動にかん水します。JA広島中央が協力し、主力品目のナスやピーマンの生産者7戸がモニターとして実証実験を開始。収量や品質への影響を調べ、生産者の所得増につなげます。

 

ナノバブルは、直径1マイクロメートル以下の気泡で、水中に長くとどまります。水中の溶存酸素量を増やすことで、植物が根から酸素を多く取り込め、成長を促進し、増収や品質向上が期待できます。

同社は、2016年から農業改善事業に取り組み、ナノバブル発生装置を開発。ビニールハウスなどの施設栽培で普及しています。同JA管内の野菜は露地栽培が多く、JAの提案で、ソーラーパネルで発電するシステムを開発しました。

同社アクアソリューション事業部の担当者は「倉庫などハウス製品の8割以上の顧客が生産者だ。技術の提案で農業の活性化に貢献したい」と強調します。

実証実験には、管内北部域から南部域までの生産者が協力。ナノバブル水と、通常の水で育てた作物を比較する。東広島市の沖川博美さんは今年度、ナスを同システムで400本、通常の地下水で同量を栽培。沖川さんは「生は順調。増収量を期待する」と話し、営農指導課の橋本孟治指導員は「露地栽培用のシステムは全国でも珍しい。ナノバブルの効果を十分に検証し、出荷量の増大と品質向上につなげげたい」と話します。